大判例

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東京地方裁判所 昭和41年(ワ)139号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕次に、抗弁(二)については、成立に争ない乙第七号証には被告主張どおりの特約条項(第一二条)の記載のあることが認められる。原告は、右特約は、原告が賃貸人の地位を承継する前の、当初の賃貸人中川三郎との契約内容であつて、本件当事者を拘束するものではないと主張するが、右承継後、改めて乙第七号証が本件当事者を契約の当事者として作成されたことは同号証の記載によつて認められるところであるから、右特約は原告を拘束するというべきである。しかしながら、右特約第一二条が「本件契約途中解約」の場合についての約定であることはその文言からも明らかであり、一方その直前の第一一条に、「火災、風水害等の場合」にも賃借人が賃貸人に対し損害賠償の請求をしない旨の約定が存することをも合せ考えると、第一二条の趣旨は契約存続期間中に原告の都合により賃貸借契約が終了するに至つた場合についての規定であつて、本件のように原告の責に帰することのできぬ事情により契約物件が滅失した結果契約が終了する(その後、契約が合意解除されたことは両当事者間に争がないが、契約自体はそれ以前に終了し、単に、再度の賃貸借の成否と敷金の流用の問題が残つていたに過ぎぬものと見るべきである)。に至つた場合には適用がないと解すべきものである。従つて被告の相殺はその基づくところを失い、抗弁(二)は理由がない。(関口文吉)

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